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エピソード2 ボクたちの初デート

last update publish date: 2026-06-26 15:15:14

 今日は初デート! 恋人のタケルくんと、恋人繋ぎでアミューズメントセンターへ。

 外は暑かったけど、ボクたちの方が、もっとアツアツだもんね!

「ねね、アレ撮らない?」

「え!? でもあそこって……」

 ボクが指さしたのは、男子禁制、プリコーナー。

「女子と一緒なら、OKなんだよ! 大丈夫、大丈夫!」

 腕を引き、タケルくんを逆エスコート。

 ボクの容姿は、ロングヘアに、純白のキャミソールワンピ。

 でも、性別は一応男。だけど、男性化を抑える薬を使ってるので、声変わりもしていないし、体格も華奢。どこをどう見ても、女の子にしか見えないと思う。

 対して、タケルくんは背が高くて、かっこいいの!

「いらっしゃませー。ごゆっくりどうぞー」

 ほら、係員さん、見事にスルー!

「こういうのって、どうすればいいんだ?」

 ボックスの中に入ると、タケルくんが所在なさげにする。

「何度か、一人で撮ったことあるから、任せて」

 手際よく、セット。そして、パシャリ!

 タケルくんと、指を絡めて、満面の笑顔でピースするボクと、頬を赤らめて、ちょっと笑顔がぎこちない、鏡写しのポーズのタケルくんが、撮れました!

 小学生のお小遣いでは、あれこれ贅沢はできない。残念だけど、プリはワンセットのみ。宝物にしよっと!

 続いて、クレーンコーナー。

「あっ、マリ○リ!」

 つい、ちょっと大きな声を出してしまう。

 クレーンの景品棚に、マリ○リのおっきなぬいぐるみが、ちょこんと座ってます。

 ボクもタケルくんも、マリ○リファン。もっとも、方向性は違ってて、ボクはかわいさ、タケルくんは性能が好きなんだけど。

「よし、プリのお礼だ。取ってやるよ」

 果敢に挑む、タケルくん。ガンバレ!

 何度か失敗したけど、ようやくゲット!

「ほい、プレゼント」

「え!? タケルくんが、自分のお金で取ったのに!?」

「『取ってやる』って言ったろ。それに、オレがぬいぐるみ持ってても、ちょっとな」

「わ~! ありがとー! やさしー!」

 いつも、オカマと言って、ボクをいじめるやつを、やっつけてくれる彼。ほんとに、優しいイケメンだ。まさに、自慢の彼氏!

 続いて、クレープ屋さんへ。タケルくん、実は意外と、甘党なんだって。

「一口ずつ、シェアしよ!」

「お、おう」

 出来上がったクレープを、一口ずつ、かじり合う。うふふ、たーのしー! そして、間接キスに、ドキドキ!

 ちゃんとしたキス、もう済ませてるけどね!

 小学生のお小遣いでは、アミューズメントセンターで遊ぶのは、これが限界。残念だけど、お帰りです。

「ねえ、なんか飲んでいかない? この暑さじゃ、帰るまでに干からびちゃう」

 出入り口に自販機があったので、提案する。

「そうだな……」

 財布を取り出そうとする彼を、「ちょっと待って」と制する。

「マリ○リで、かなり使っちゃったでしょ? ジュース代は、ボクが出すよ」

「わりーな。じゃ、コーラで」

 コーラを手渡すと、「サンキュな」と、受け取る。

 ボクは、カ○ピスソーダ。

「あ、ねえ。これもさ……」

 皆まで言わずとも、察してくれたらしい。蓋を開けると、またも間接キス。

 そんなことしてたら、なんだか、こう……。

 自分の唇を、ちょんちょんとつついて、アピール。

 ちょっと驚いてた彼だけど、こくりと頷き、人気ひとけのない方へ。

 そして、ちゅっ。

 ファーストキスのときほどじゃないけど、やっぱりドキドキする!

 そして、付き合い始めてから、抱いていた疑問を口にする。

「タケルくんは、ボクを男と女、どっちとして愛してるの?」

 突然の問いに、戸惑う彼。しばらく悩んだ末に、こう言った。

「正直、男とか、女とか意識してないかな。お前だから、好きになったってゆーか。お前は?」

「んー。ボク、自分がちゃんと、女の心なのか、そうじゃないのか、まだはっきりしないんだ。お医者さんが言うには、ボクぐらいの歳だと、こういう混乱はよくあるらしくて」

「そか。オレは、お前がどっちでも、大丈夫だ!」

 サムズアップする、彼。

「ありがと。お陰で、なんていうのかな、答えを急がなくて済むよ」

 サムズアップに対し、微笑みで返す。

 ジュースを飲み終わると、ゴミ箱に捨て、恋人繋ぎで手をつなぎながら家に向かう。

 ボクたち、わりと近所だから、来年は、同じ中学に通えるかな。

 でも、高校はどうだろう?

 タケルくん、頭もいいからな。同じ高校通って、修学旅行や文化祭を楽しみたい。

 もし、タケルくんが運動部に入ったら、マネージャーとして、付き添いたい。

 うん、頑張ろう!!

「ずっと、一緒にいようね!」

 笑顔で、誓いを立てるボクでした。

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